電離層反射通信

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電離層とは一体何か

通信において電離層という言葉を見かけることがあります。
その電離層を活用して、反射通信を行うものもあります。
電離層というのは、太陽から発せられる紫外線などが影響しており、大気が電離することで発生していくイオン層となります。

地上からおよそ60キロあたりから400キロあたりで電子密度が高くなっている部分がありますが、これが複数の層となって現れていきます。
この電離層が電波を反射させていく鏡のような働きを持っています。

複数の層をみていくと下からD層、E層、そしてF層と分かれていきます。
そしてF層をみていくとF1層とF2層に分かれていきます。
アマチュア無線においては、F層をメインに反射していくために利用していきます。

電離層にみる各層の特徴を見る

電離層では複数の層がありますが、特徴が色々とあります。
まずD層では地上よりおよそ60キロから80キロ程度の高さにあります。
主に昼間に発生していきますが、夜になると層が全て消滅していきます。

密度も非常に低くなっているので、反射していくためにある程度の周波数を持っています。
他に反射していくことは一切なく、通過を行う際に減衰していきます。
吸収層や減衰層とも表現されており、D層を通過していく際に減衰する時は周波数が低くなるほど大きくなっていきます。

次にE層ですが、これは地上より100キロ近いところから130キロ付近まで存在しています。
電子密度を見ていくとD層以上に高いところにありますが、夜間では観測することができない程弱くなっていきます。

長波であるLF以外にも中波となっているMFの放送波、そしてHFの低い周波数も反射していきます。
アマチュア無線については1.9メガヘルツ帯であったり3.5メガヘルツ帯が反射を行っていきます。
通過していく時の減衰をみると、D層と同じように周波数が低いなっていくほど大きくなります。

通称EスポともいわれているEs層は、E層の近くにある電子密度が高くなっている層で突発的に発生していきます。
その原因は正確に解明していませんが、春から夏場の日中で特に発生していくことが多くなっています。
地域的に見ると日本や東南アジアの近くでこの層が発生していくことが多いです。

アマチュア無線で利用されるF層

アマチュア無線でメインで利用されているF層は地上からおよそ200キロから400キロ近くにあります。
電子密度を見るとE層以上に高くなっており、短波となっているHF帯とマッチして効率よく反射していきます。
反射していく時の減衰を見ていくと、周波数が高くなっていくほど大きくなります。

夏だと昼間にはF層の下でもう一個の層が出てきます。
正規のF層と区別していくためにF1層といわれていますが、正規のF層がF2層となります。
ピーク時では50キロヘルツまで反射をしていきます。

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